愛の架け橋

キミの姿を求めて・・・。いや、キミの残像を探しに福井まで行ってきました。家を出たときは雨がポツポツしていたので折り畳み傘を鞄に入れて出発。電車に乗り込み西のほうへ向かうと徐々に晴れ間が見えるほどに回復してました。そして電車が福井県に入るとまた雲行きが険しくなりました。



お昼前に愛ちゃんが生まれ育ったあの町の駅に到着しました。電車から降りるとボクは大きく深呼吸をして空を見上げた。雲間から零れ落ちる光を浴び、大地が育んだキレイなこの空気・・・。心が自然と癒されました。
駅員へ切符を渡し改札を出るとそこは待合室になってました・・・。でも愛ちゃんは待っていませんでした。





駅舎を出ると西と南へと伸びるメインストリートがあります。ボクは西へと歩く事にしました。最初の目的地であるあの店に向かうために・・・。歩いていると運動会の賑やかな音が聞こえてきました。しばらくすると左手には小学校が見えます。さすがにここで立ち止まってしまうと危険な人になってしまうので横目で少し見ながら通り越しました。愛ちゃんの残像を探しにと冒頭で触れてますが、ボクが求めているのは中学生くらいの愛ちゃんなので・・・。(笑)



そして大きな交差点に差し掛かるとあのお店はありました。ここで過去の残像が蘇ってきました。ボクには福井に親戚の人が住んでいます。幼い頃、何回か遊びに行った事もあります。たしか小学生くらいだったかな?ボクはこのお店に入った時の記憶が脳裏によぎる・・・。そう、福井の伯父さんが誇らしげに言ってた「名古屋の味噌カツよりおいしいもの食べさせてあげる」と・・・。そして、連れて行かれたのがまさにここのヨーロッパ軒(店舗も一緒)でした。うる覚えではありましたがこれで確信に変わった瞬間です。となるとボクはこの店に2回目の来店となるわけですね。
愛ちゃんと出会う前からボクは聖地を巡礼していたとは・・・。



店内は家族連れが一組いるだけで空いてました。ボクが注文したのはもちろん「ソースカツ丼」です。メニューには「カツ丼」と記載されていますが・・・。福井でカツ丼と言うとソースカツ丼が出てくると愛ちゃんが言ってましたしね。(笑)





懐かしい味がした。小学生のときに感じた味そのままでした。見た目はこんなにシンプルなのに味わい深く本当に美味しかったです。カツが3枚も入っていてかなりボリュ−ムだったので最後のほうは胃に堪えましたが・・・。
あぁ・・・今度はいつ来れるのかと惜しみながらお茶を何杯か飲み干す。あまりのんびりもしていられないので店を出る事にしました。



また西の方向へと歩みだす。ボクはここでPSPに繋がれたイヤホンを取り出しある楽曲を聴く事にしました。流れ出したメロディは「恋ING」でした。愛ちゃんのふるさとで聴く「恋ING」は自分の愛ちゃんへの愛の深さを測れるものだと思ったから。この曲にはやはり思い入れも強かったし・・・。





好きな人も出来なくて


グルメ気取ってた時期もあった


今 実際 恋愛中


愛する人に夢中




いつまでも 二人でいたい


パンが一つなら わけわけね


まだ 実際 駆け出しね


全ての 始まりね





曲が終わる頃、愛ちゃんが通っていただろう茶色い校舎が見えてきました。ちょうど正午に差し掛かる頃だったので机を引きずる音がたくさん聞こえてきました。給食の時間だったんでしょうね。
彼女はあの窓から大自然を眺めていたのかな?晴れの日も・・・雨の日も・・・そして雪の日も。そして大きな夢を見ていたんでしょうね。



稲刈りが終わった田園を見渡しながらボクは校舎に背を向けた。あなたの残像が少し見えたような気がして満足感で一歩一歩遠ざかる。すると後ろから愛ちゃんがボクを呼び止めた。


川*’ー’)「会いに来てくれてありがとう。」


そんな妄想はさておき、ボクは次なる目的地へ移動することにしました。気づかないうちに気温も暑くなり半袖でちょうどいいくらいになり歩いていても心地よかったです。風がとても気持ちよかった。



あの駅から一時間くらい歩いただろうか・・・大きな橋が見えてきた。福井を流れる九頭竜川にかかる橋だった。ちょっとカメラマン気取りで橋から流れる九頭竜川をデジカメで撮ってみました。





愛ちゃん・・・こんなに素敵な景色を見させてくれてありがとう。橋を通るのは車ばかりだったので川に向かって「愛ちゃん大好きだぁ〜!」と叫んでおけばよかったと後悔中・・・。(笑)



橋を渡ってからまたひたすら歩く。少し足の感覚がおかしくなって痛みを発症してきました。こんなに歩いたのは初めてかもしれない・・・。でも電車は使いませんでした。だって福井をたくさん歩きたかったから・・・。
信号で立ち止まってまた歩いて・・・風を感じて山を眺めて・・・。市内に入ってから町が賑やかになってきた感じ。実は九頭竜川を渡る前までにすれ違った歩行者が2人だけだったので・・・。(苦笑)



416号線を越えてそろそろかなと思い周りを気にしながら目的地を探してみる・・・病院を曲がったところに愛ちゃんの大好きだったチーズケーキがおいてあるあのお店に到着しました。バースデーケーキをボクはそこのお店で事前に予約をしていました。愛ちゃん推しの人はすぐわかるとおもいますが・・・。20歳の誕生日と言う大切な記念日はここのケーキでお祝いしてあげると心に決めていたので。(笑)



そういえば肝心のチーズケーキを買うのを忘れました・・・。また次来るときにでも。(笑)
ケーキのクリームが溶けないか、形が崩れないか心配しながら慎重に持って帰りました。おかげで肩に力が入ってしまい筋を痛めた。福井駅に着いたときにはかなり疲労困憊。名古屋行きのしらさぎの時間を確認して時間に余裕があったのでお土産に五月ヶ瀬を買って電車に乗り込みました。





さよなら 愛ちゃん



絶対また来るからね・・・